口コミ・体験談は医療広告ガイドライン違反か|注意点2020年版

医療広告ガイドライン

2018年、医療広告への規制内容が大きく変わりました。医療法が改正され、それまでは医療法による規制対象になっていなかったクリニックや歯科医院などのホームページ(ウェブサイト)も広告規制の対象となったのです。
具体的な広告方法については厚生労働省から「医療広告ガイドライン」が発表されているのでそちらに従う必要があります。

医療広告ガイドラインではどういった規制が行われているのでしょうか?

今回は口コミや体験談が改正医療法による医療広告ガイドラインでどのように規制されるのか、詳しく解説します。

医療広告ガイドラインとは

医療広告ガイドラインとは、改正医療法による規制内容を具体的に明らかにした厚生労働省のガイドラインです。
従来から病院や歯科医院の広告は「医療法」によって規制されてきました。ただし規制対象とされたのは「テレビCM」「チラシ」「看板」「リスティング広告」などで「ウェブサイト」含まれていませんでした。
しかし近年、いい加減な医療情報をばらまいてクリニック等に誘導する悪質なサイトが多数生まれ、一般の方や病気の方が惑わされる事態が発生して大きな問題となりました。
そこで医療法が改正され、これまで規制対象となっていなかった医療機関の広告を行うウェブサイトも規制対象とされたのです。

そして医療法自身には「どのような場合に合法か、違法か」という詳しい内容が書かれていないので、厚生労働省が別途詳しく規制内容を明らかにしたのが医療広告ガイドラインです。

医療広告ガイドラインはこちらから参照できます。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000209841.pdf

2018年の医療法改正ポイント

改正医療法は2018年6月1日から施行され、すでに有効となっています。
改正内容として重要なポイントは以下の通りです。

従来規制対象とされなかった医療広告のウェブサイトが規制対象となった

1つは、上記のようにそれまで規制対象とされていなかった医療広告のウェブサイトが規制対象とされたことです。

規制範囲の明確化、拡大

改正医療法では規制を受ける「医療広告」の範囲が明らかにされ、従来よりも拡大されました。
改正医療法において医療広告とみなされるのは、基本的に以下の2つの条件を満たすものです。

  • 患者の受診等を誘引する意図がある(誘引性)
  • 医業や歯科医業を提供する者の氏名、名称、病院名、診療所の名称を特定できる(特定性)

つまり医師や病院名を示して患者に受診を勧める意図を持つものが「医療広告」として規制されます。ウェブサイトに限っていうと、以下のような広告方法が具体的な規制対象です。

  • 病院やクリニックが運営するウェブサイト
  • マスコミや広告代理店の作る広告やウェブサイト
  • ダイレクトメールやEメール
  • アフィリエイト広告

同時に規制の範囲も拡大され、禁止される表現が増えています。

罰則

医療機関が医療広告ガイドラインを守らず改正医療法違反の広告を行った場合、罰則が適用されます。虚偽内容の広告を出したり行政による中止命令や是正命令に従わなかったりすると「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金刑」となります。
行政からの報告命令に違反したり立入検査を拒んだりすると「20万円以下の罰金刑」が適用されます。

限定解除

今回の医療法改正の非常に重要なポイントが「限定解除」です。これは「一定の要件を満たせば広告規制が緩められ、表現できる範囲が広がる」制度です。
医療機関のウェブサイトであっても「限定解除」の要件を満たせば、原則としては禁止される広告表現を一部、できるようになります。

医療広告ガイドラインにより禁止される広告表現の例

医療広告ガイドラインが適用される場合、以下のような広告表現が禁止されます。

広告が可能とされていない事項の広告

改正医療法では、医療広告に載せられる事項が限定されています。たとえば病院名や診療所名、診療科名などについては「正式なもののみ」広告可能です。「インプラントセンター」「糖尿病クリニック」など、「正式名称ではない表現」はできません。また「専門医」については厚生労働省の認可を受けた学術団体が認定したもののみ表示可能です。たとえば「糖尿病に詳しいから」というだけの理由で「糖尿病専門医」などと記載することはできません。

虚偽、誇大広告の禁止

虚偽の広告や大げさな広告は患者を惑わすので禁止されます。たとえば本当は治らない可能性があるのに「治ります」と断言してはなりません。

比較優良広告、最上表現の禁止

他と比較したり最上表現を使ったりしてはなりません。たとえば「他クリニックと比べて当医院は…」や「日本一治療実績が高い」などの表現です。

体験談、口コミの禁止

医療機関への誘導のために患者やクリニック利用者による体験談や口コミを載せるのも禁止です。体験談や口コミは個人の主観的な要素が強く、万人にあてはまるわけではないからです。ある人にとっては良い治療方法でも他の人に合わないケースは少なくありません。また医療機関側による操作の可能性もあります。
これまで多数のウェブサイトに体験談や口コミが投稿されていましたが、改正医療法のもとではそういったものも「違法広告」になるので要注意です。

ビフォーアフター写真の禁止

治療前と治療後の変化を比較したビフォーアフター写真の掲載も禁止されます。これも体験談や口コミと同様で、ある人に適合しても別の人に同じ結果をもたらすとは限らないからです。たとえば肌治療のビフォーアフター写真を見て「これなら私でも肌がキレイになる」と思っても、実際に治療を受けてみたらそうならない可能性があります。写真の比較によって患者を困惑させることは許されません。

研究会、学会などを装って特定の医院への誘導する広告

研究会や学会等を名乗り、病院やクリニックを勧める広告は禁止されます。

新聞や雑誌で取り上げられたとする広告

新聞や雑誌で取り上げられたことがあるとしても、そういった広告をホームページ等に載せてはなりません。メディアで取り上げられたからといって必ずしも上質の治療を提供しているとは限らず、患者を惑わす結果になるからです。同じ理由で「著名人も利用している」という表現も禁止されます。

「限定解除」とは

医療広告ガイドラインによる規制は「限定解除」の要件を満たせば一部解除されます。
限定解除される要件は以下の4つです。

医療の適切な選択に役立つ情報で、患者等が自分から入手する情報を表示するウェブサイトなどの広告

医療機関側が患者に積極的に提供するものではなく、患者側が自分から求めて得た情報であれば、減退解除される可能性があります。たとえば患者が検索して出てくる通常のウェブサイトなどです。

患者等が情報内容について簡単に照会できるよう、問い合わせ先を記載、明示する

医療広告に問合せ先の病院名や電話番号、メールアドレスなどを明記していれば限定解除される可能性があります。
保険診療であれば、これらの2点を守れば限定解除が適用されます。

自由診療の場合、治療内容や費用等の情報を明示する

自由診療の場合には、主に適用される治療方法とかかる費用を明示しなければなりません。

自由診療の場合、主なリスクや副作用等について情報を明示する

自由診療の場合、治療に伴って発生する主なリスク、副作用を明示する必要があります。

自由診療の場合、上記の4つすべてを満たした場合に限定解除されます。

限定解除によって表現できること

限定解除されると、以下の内容を表現できるようになります。

ビフォーアフター写真の掲載

限定解除されたら、禁止されていたビフォーアフター写真の掲載が認められます。ただし加工したものや虚偽のものは掲載できません。また何らかの「説明」を入れる必要があり写真のみの掲載も不可です。

認定医・指導医などの表記

活動実態のある団体から認定を受けている場合、「認定医」や「指導医」などの表記が可能となります。

医師個人のキャリアに関する事項など

これまで医師が扱った手術件数や「産業医」「総合診療科」「審美治療」などの掲載も可能となります。

ただし限定解除されても虚偽や誇大広告、体験談や口コミなどは表記できません。どのような広告も可能となるわけではないので注意が必要です。

Googleマップの口コミ・体験談が表示されるのはガイドライン違反か?

グーグルマップではクリニックなどの利用者の口コミや体験談が記載されていますが、これは医療広告ガイドライン違反になるのでしょうか?

これについては、違反しない可能性が高いと考えられます。グーグルマップはそもそも「医療広告」に該当しないと考えられるからです。

医療広告とは、特定の医療機関へ患者を誘引する意図を持つものです。一方、グーグルマップは医療機関への誘導を目的とするものではなく、中立の立場の第三者が運営しているものです。実際グーグルマップに投稿されている口コミは、クリニックを褒めたり勧めたりするものではなく、反対にネガティブなものが目につきます。
今後も医療機関への誘導を意図せず中立に運営されている限りは規制対象にはならない可能性が高いでしょう。

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まとめ

2020年現在では改正医療法による医療広告ガイドラインが適用されるため、医療機関が運営するサイトだけではなく広告代理店が運営するサイトやアフィリエイトサイトなどにも規制が及びます。派手なキャッチコピーなども違法とされる可能性があるので充分に注意しましょう。

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