Amazonで不適切なレビューや口コミ!削除と犯人特定方法
Amazonに悪質なレビューをされた場合の削除方法や嫌がらせをした犯人の特定方法などについてご説明していきます。近年…[続きを読む]
楽天市場は、購入者による口コミが投稿される形式や削除方法をとっています。
直接、手にとって品物を吟味することができる実店舗と異なり、インターネットショッピングでは実際に購入した方のレビューが自分の目・手の代わりになるため、レビューの内容は売り上げに大きな影響を与えます。
今回は、楽天市場にてショップレビューを運営されている方に向けて、顧客から会社や商品の評価を落としかねない悪質な口コミを投稿された場合の対処法、削除依頼の方法についてご紹介していきます。
楽天市場では、「みんなのレビュー 利用規約」において、投稿を禁止するレビューの内容が明記されています。
楽天市場は、以下のようなレビューの投稿を禁止しています。
※引用「「みんなのレビュー」利用規約」
楽天市場の運営に対して顧客のレビュー削除を依頼するにあたって、本当にその口コミが楽天の利用規約に反しているか前もって確認することが大切です。
実際に削除してもらうことができる可能性が高い書き込みやレビューの例を見ていきましょう。
実際に明らかにショップのイメージや商品価値を下げるための適切ではない悪質なレビューをされてしまった場合には、早急に削除してもらうことが大切です。
まず削除したいレビューを表示させると、投稿の右下に「不適切なレビューを報告する」というリンクを見つけることができます。そのリンクをクリックして通報するようにしましょう。
さらに楽天市場のネットショップ運営サポート(https://www.rakuten.co.jp/ec/open/support/)へ電話やメールにて問い合わせを行うことも有効な対処方法の1つです。
できるだけ早く削除してもらうためにも、レビューページからの不適切なレビューの報告に加えて、同時にネットショップ運営サポートへも連絡を入れておきましょう。
楽天の場合、不当のレビューがあれば、右下にある「不適切なレビューを報告する」ボタンで申請します。
悪質レビューの通報や運営サポートへの問い合わせを行っても、当該レビューを削除するかどうかは、あくまでも楽天の判断次第となります。
つまり、どんなに通報や問い合わせを送ったところで、削除依頼をしたレビューが削除されるかは、楽天の判断しだいとなります。
つまり、削除依頼にすることよって必ずしも当該レビューが削除されるわけではありません。
もしも先ほど例を挙げたような悪質なレビューであるにも関わらず、削除をしてもらえないような場合には、裁判を通じて削除申請をする必要が出てきます。
インターネット上の書き込みを削除するには、一般的に「仮処分」という裁判手続きで対応することになります。
裁判所においてレビューの削除申請が認められた場合、楽天に対して削除命令が出ることとなり、無事レビューが削除されることとなるでしょう。
「仮処分」とは、債権者による申立を経て、裁判の結果が出る前に
など、当然受けるべき権利や避けるべき不利益を保護するため、裁判所が暫定的に取り計らうことです。
訴訟を起こしたとしても、裁判には一定の時間を要します。
その間にも、インターネット上の書き込みは一度投稿されると拡散され続け、裁判に勝ったとしてもその時にはもう手遅れ‥となってしまうケースも多々あるのが現状です。
こうした手遅れを防ぐために、「仮に裁判で勝った時と同様の処分を、裁判所が予め命令してくれる」という保全措置を「民事保全」と言います。
この「民事保全」のうち、お金以外のものに制限を加えることを「仮処分」と呼んでいます。
「仮処分」は、今回問題となっている楽天の商品レビューなどインターネット上の書き込みに対しても認められます。
しかし申立を行えばどの書き込みに対しても仮処分が認められるわけではありません。
仮処分が認められるためには
の要件を満たさなくてはなりません。
被保全権利を簡単に説明すると「保全されるべき権利なのかどうか」ということです。
保全されるべき権利として、例えばプライバシー県や著作権、名誉権などが挙げられます。
当該レビューがこのような権利を侵害している場合には、仮処分の対象とすることができます。
保全しなかった場合に債権者に著しい損害や危険が生じることを裏付けるような、客観的で具体的な事情が必要となります。
レビューの内容が仮処分が認められるものであった場合、最初に申し出をした後にレビューが削除されるまでの期間は、おおよそ1〜2ヶ月前後と考えてください。
仮処分の申立からレビュー削除までには、以下のような流れとなります。
通常通りだと裁判で判決が出るまでには3〜12ヶ月程度の時間がかかりますが、仮処分の対応を取ることでレビュー削除までの期間を短縮することが可能です。
悪質なレビューを削除するだけではなく、そのレビューを投稿した人物に賠償金の支払い請求をする場合には、まずは投稿を特定しなくてはなりません。
非常に悪質なレビューを投稿する人は、仮に1つのレビューを削除したとしても、再び同じようなレビューを書き込む人も存在します。
削除後にも何度も書き込みが繰り返される場合には、投稿者の特定や賠償金請求も検討することをおすすめします。
具体的な流れとしては、裁判所を通じて楽天へ個人情報の開示請求を行うことになります。
楽天市場への通報や運営サポートへの問い合わせでレビューの削除が行われない場合には、弁護士に相談することをおすすめします。
仮処分におけるレビュー内容の違法性の証明や裁判での煩雑な手続きなどでは、法律の知識が不可欠となります。
さらに投稿者を特定し賠償金を請求する決断をした場合には、弁護士に依頼することによって裁判での手続きを代わりに進めてもらうことが可能です。
悪質なレビューを確実に削除するためには、ネット犯罪に詳しい専門的な知識を持った弁護士に依頼するようにしましょう。
インターネットサイト上のレビュー問題は、レビューを書き込まれたサイト利用者だけの問題にはとどまりません。不当なレビューが横行すると、サイトの信用も落ちるのでサイト管理者側が損害を被ることもあります。
これが問題となったのが、楽天サイトのやらせ業者と楽天の間の訴訟です。
楽天では、商品やサービスについてレビュー投稿をする機能があり、そのレビューに応じて顧客が商品購入を決めることなどが多いので、レビューは非常に重視されています。楽天のレビューには、「ショップレビュー」と「商品レビュー」があります。
ところが、このレビューについて、大量のやらせの投稿をした業者がいました。その業者は、楽天サイトで11万件以上ものやらせ投稿をしたことが判明しています。
このように、運営するサイトでやらせレビューを投稿されると、レビュー機能が麻痺してしまう上にサイトの信用性もなくなるので、楽天はやらせ業者に対して約2億円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。
この訴訟については、最終的にやらせ業者が楽天側に1000万円の和解金を支払い、楽天は刑事告訴をしないという内容で和解が成立しました。
このように、レビュー問題は、書き込みを受けた直接の被害者だけではなく、サイト運営者に対しても損害を与え、業務妨害などの被害をもたらす可能性があることには、注意が必要です。
今回は、楽天市場でショップを運営されている方に向けて、悪質なレビューを投稿されてしまった場合の対処法をご紹介しました。
まずは、ご自身で対象レビューの通報、楽天の運営サポートへの問い合わせを行い、それでも削除されない場合には裁判所を通した手続きが必要となります。
インターネットショッピングの市場ではレビューはとても重要な役割を担っています。
店舗の信頼や商品の価値を損ねるようなレビューを見つけたら、できるだけ早く削除してもらえるよう対処することが大切です。