ネットで名誉毀損された時の対応方法!慰謝料相場は?

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インターネットを使っていると、思わぬところでネット誹謗中傷の被害に遭うことがあります。

たとえば個人情報が掲示板にさらされる、SNSで名誉毀損に遭う、ネットいじめを受ける、経営努力しているお店の悪口を書かれることもあります。

「悪口」なんて無視という方もおられるかと思いますが、このようにネット上で名誉毀損されたり、悪口を書かれた場合、どのような対策方法を執ることが出来るのでしょうか。

名誉毀損の慰謝料相場なども知りたいところです。

今回は、インターネット上で名誉毀損された場合の対応方法と名誉毀損の慰謝料相場について解説します。

ネットにおける名誉毀損

ネット誹謗中傷が行われると、名誉毀損が成立することがあります。

名誉毀損とは、事実を摘示することによって相手の社会的評価を低下させることです。

名誉毀損の典型的なものが、虚偽の事実を提示して相手をおとしめる行為です。

ネット名誉毀損の成立要件を解説すると、「サイトやブログ・掲示板上に個人・法人の具体的な事実を書き込み、不特定多数の人がネットで閲覧・アクセスできる状態にして、社会的評価を著しく低下させる行為をしたこと」があてはまります。

事実を書き込んでも名誉毀損

よくある誤解ですが、「虚偽」の事実を書けば名誉毀損だけど、「事実」「真実」ならネットに何を書いてもかまわない、名誉毀損にならないと考えている方がいますが、大きな誤解です。

事実を書いて、それである人の社会的評価が下がるなら、名誉毀損罪は成立します。事実の適示は、真実か否かは問われません。

「あいつは前科者だ」「あいつ○○と不倫している」等と個人情報を漏えいする行為や暴露する行為は、それが事実であっても名誉毀損が成立する可能性があります。

名誉毀損行為は、それが相手の社会的評価を低下させるものである限り、内容が真実であるかどうかは基本的に問題にならないからです。

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ネット名誉毀損の例外

ただ、書き込み内容や発言等が公共の利害に関する事実にかかるものであって(公共性)、書き込みの目的が専ら公益目的であり(公益性)、かつ真実性の立証があった場合(真実性)には、例外的に名誉毀損が成立しないとされています(刑法230条の2)。

難しい表現になりますが真実性の抗弁・相当性の抗弁といわております。

つまり、対象者が政治家や有名人などであり、書き込みの目的が公益目的であった場合などには、その内容が真実であれば名誉毀損罪が成立しない可能性があります。

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名誉毀損は刑事責任と民事責任がある

インターネット上で名誉毀損・誹謗中傷された場合や悪口・陰口を書かれた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。

そもそもネット上の名誉毀損・誹謗中傷行為によって、法的にはどのような責任が発生するものなのかを知っておく必要があります。

ネット上の名誉毀損には、刑事上の責任と民事上の責任の2つの責任があります。

刑事上の責任

まず、刑事上の責任としては、名誉毀損罪や侮辱罪が問題になります。

公然と、事実を摘示する方法で人の名誉を毀損する行為を行った場合には、刑法230条1項の名誉毀損罪になりますし、抽象的な指摘によって人を侮辱した場合には刑法231条の侮辱罪に該当します。

よって、ネット上の誹謗中傷行為がこれらの犯罪行為に該当する場合には、犯人を逮捕してもらえる可能性があります。

民事上の責任

また、ネット上の誹謗中傷行為は、民法上の不法行為に該当する可能性があります。

誹謗中傷や名誉毀損行為は、人の名誉権やプライバシー権を理由無く侵害する違法な行為だからです。

よって、ネット上で誹謗中傷をされた場合には、相手方に対して慰謝料請求(損害賠償請求)をすることが可能です。

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ネット上で誹謗中傷を受けた場合には、具体的にはどのような対応をとれば良いのでしょうか。

Step1. インターネット情報の証拠保全が重要

この場合、刑事上の責任を問うにも民事上の責任を問うにも、どちらにしても証拠を保全することがとても重要です

法的な責任を問う場合には、必ず名誉毀損の証拠が必要になるからです。

たとえば2ちゃんねるの掲示板で名誉毀損された場合などには、その2chの掲示板、WEB画面をプリントアウトしたり、写真に撮影するなどして証拠化しましょう。

Step2. ネット掲示板やブログの管理者に削除依頼する

ネット上で誹謗中傷被害を受けた場合の対策としては、証拠保全した後に、その名誉毀損の書き込みを削除してもらう必要があります。

削除してもらわないと、いつまでもその画面が掲載されて、被害が続いてしまうからです。

この場合には、その掲載画面の管理者に対して削除依頼をします。

管理者は、削除依頼を受けると、実際に自分の管理するページにおいて名誉毀損行為が行われているのかどうかを調査した上で、名誉毀損があると判断すればその内容を削除することになります。

名誉毀損の権利侵害が行われているにもかかわらず、ネットの管理者が削除に応じない場合には、訴訟(裁判)を起こして削除させることも可能です。

ただ、対象の記事が削除されてしまうと、証拠が確認しにくくなるという問題もあります。

その意味では、後に説明する刑事手続や民事損害賠償の手続が終わるまでは、あえて名誉毀損の書き込みの削除依頼しないという方策も考えられます。

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名誉毀損や悪口が書かれやすい掲示板

ホストラブ、爆サイ、2ちゃんねるなどの掲示板は、専門性が高く、削除依頼のメールフォームをおくっただけでは、長時間放置されたり、対応されないケースが目立ちます。また、Twitterでも悪口や名誉毀損が書かれやすい傾向にあります。

これらの掲示板の削除を行いたい場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

Step3. 名誉毀損の書き込み犯人を特定する

ネット上で名誉毀損が行われた場合、相手方を刑事告訴するにも民事的な賠償を求めるにも、相手方を特定する必要があります。ネット上の誹謗中傷は匿名でなされることも多いので、まずは相手方が誰かを調査する必要があるのです。

誹謗中傷の犯人を特定するためには、ブログや掲示板の管理者に対し、プロバイダ責任制限法という法律にもとづいて、発信者情報開示請求(IPアドレス等)をすることが出来ます。

ただ、ブログや掲示板の管理者に対して発信者の情報開示請求をしても、任意に応じない管理人がいます。この場合には、やはり訴訟を起こして強制的に発信者情報(IPアドレス等)を開示させる必要が出てきます。

IPが開示された後、発信者開示請求訴訟を起こすことで、最終的に名誉毀損的な発言をした相手方にたどりつくことが出来ます。

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ネット上での誹謗中傷が行われて、証拠を保全して情報発信者(相手方)が特定出来たら、具体的に法的な対処をします。

Step4. 名誉毀損の慰謝料請求をする

ネット上での誹謗中傷行為が行われた場合には、相手方に対して慰謝料請求を求めることが出来ます。

警察に相談しても警察は必ずしも動いてくれるとは限りませんし、もし警察が動いてくれて逮捕されることがあっても、相手方から謝罪してもらえたり慰謝料の支払いを受けられるとは限りません。

相手方に慰謝料請求をしたいなら、民事賠償を求める必要があるのです。

よって、ネット上での名誉毀損被害に遭ったら、相手方を特定して、その相手方に対して名誉毀損にもとづく慰謝料請求手続をしましょう。

プライバシー権侵害などを理由に慰謝料請求することも可能ですので、事案によって請求理由を検討します。

相手方に対して慰謝料請求をする場合には、まずは内容証明郵便などで慰謝料の請求書を送付します。

そして、具体的な慰謝料支払いについての話し合いを進めます。

話し合いでは折り合いがつかない場合や、相手方がまったく慰謝料支払いに応じようとしない場合には、訴訟を提起して相手方に慰謝料支払いを求めることが出来ます。

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名誉毀損の慰謝料相場

一般人の場合

名誉毀損の慰謝料の相場は、対象者が一般人か有名人かで異なってきます。有名人のみ悪口書かれると思いがちですが、一般人の間でも悪口、陰口がネット上でも書き込まれ名誉毀損の被害に遭うケースは最近増えています。

被害者が一般人の場合の名誉毀損にもとづく慰謝料の金額の相場は、だいたい10万円~50万円程度です。

事業の信用が失墜したケースなどの慰謝料にはもう少し高く、50万円~100万円程度になることもあります。

ただし、ヌード写真が公開されたなどの特殊事情の慰謝料であれば数百万円になったケースもあります。

また、名誉毀損の慰謝料請求をする場合に注意点があります。

それは、たとえば、50万円の慰謝料支払いを受けたい場合に、当初から50万円の請求を立てるのは得策ではないということです。

交渉をする場合には、当初の慰謝料請求金額から徐々に減額されていくからです。

よって、内容証明郵便などで慰謝料請求を立てる場合には、まずは200万円などの高めの金額で請求を立てると良いでしょう。

 有名人の場合

ネット上で誹謗中傷が行われた場合の名誉毀損の慰謝料の相場は、対象者が有名人の場合には高くなりがちです。

有名人とは、公的な立場の人や芸能人など、世間に広く知られている人のことです。

有名人に対する悪口の書き込みによる名誉毀損慰謝料の具体的な金額は、数百万円レベルになってきます。

400万円~600万円程度の慰謝料支払が認められた裁判例もあります。

名誉毀損の弁護士費用相場

着手金の相場 報酬金
削除請求(任意交渉・裁判外) 5万円~10万円程度 5万円~10万円程度
削除請求(裁判所・仮処分) 20万円程度 15万円程度
犯人特定(任意交渉・裁判外) 5万円~10万円程度 15万円程度
犯人特定(裁判所・訴訟) 20万円~30万円程度 15万円~20万円程度
名損害賠償請求(示談) 10万円程度 回収できた金額の16%程度
名損害賠償請求(裁判所・訴訟) 20万円程度 回収できた金額の16%程度

名誉毀損で刑事告訴するには?警察に通報する

名誉毀損関連の刑事事件は、警察側の対応が鈍いというケースが目立ちします。

よって、民事裁判で結審してから、警察に相談に行って刑事告訴する方がスムーズです。

刑事告訴をする場合には、警察署の刑事課に行って、名誉毀損の証拠を示してどのような被害があったかを説明し、刑事告訴したいと言うことを告げて具体的な方法を相談しましょう。

再発を防止するためにも、犯人に刑事罰を受けてもらって、責任を全うしてもらうことも重要です。

弁護士に刑事告訴の手続を依頼することも可能です。

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