正直に書いた商品レビューを業務妨害・誹謗中傷と言われた時の対処法

レビュー

インターネット上で通信販売などを利用していると、ときには不良品などが送られてくることがあります。このような場合、率直な意見としてショップのレビュー評価をしただけなのに、後になって通販会社から「誹謗中傷、威力業務妨害だ」と言われてしまったり、削除請求を求められたりするケースがあります。実際に、率直なレビューが業務妨害になることがあるのでしょうか?
そこで今回は、インターネットで素直なレビューを記載しただけなのに、削除請求された場合の対処方法について解説します。

1. 商品レビュー・口コミでショップの弁護士から通知が来るケース

インターネットを利用すると、全国どこにいても、通信販売などで簡単にどのようなものでも手に入れることができるのでとても便利です。

インターネット通販では、利用後にショップのレビューを書き入れる機能があります。
ここで、ショップについて、素直に率直なレビューを書いただけなのに、相手会社から「誹謗中傷だ」と受け止められることがあります。

たとえば、インターネット通販を利用して不良品が送られてきたり、品間違いがあった場合、なかなか連絡がつかなくて困ったりした場合など、その事実と率直な感想を書き込んだだけでも、相手からは「いわれのないクレームであり、業務妨害行為だ」などと言われてしまうのです。

この場合、通信販売会社から、顧問弁護士事務所を通じて内容証明郵便などでレビュー記事の削除を求める警告書が送られてくることがあります。

このような警告書には、たとえば

  • 「貴殿が〇月〇日〇時に書き込んだレビュー内容は事実と異なり、大変不当なものである」
  • 「そのようなレビューはショップに対する威力魚無妨害行為に該当し、違法である」
  • 「レビューによってショップの売上げが低下し、通常は数十万円ある売上げが0になってしまった」
  • 「即刻削除に応じるよう要求する。応じない場合には記事削除の仮処分や売上げ低下分の損害賠償請求、刑事告訴などを検討する」

などと記載されていることが多いです。

驚いて相手方の顧問弁護士に連絡を入れると「もしレビューの一文字でも事実と異なることがあれば100%罪に問える」などと言われてしまうこともあります。

こちらにしてみれば、率直な感想を書いただけなのに、弁護士名でこのような警告書が送られてくると、非常に驚いてしまいますし、どう対処すればよいのかわからなくなってしまいます。この場合、適切に対処しないと、その後大変なことになってしまうおそれがあるので、以下で具体的な対処方法をご説明します。

2. 削除請求に応じるべきか

インターネットレビューによって相手会社からレビューの削除請求に応じるべきかどうかという問題があります。
これについては、問題を大きくしたくない場合には、応じてもかまわないでしょう。

ただし、これは「応じなければならない」という意味ではありません。

削除請求に応じなければならないかどうかについては、そのレビューに本当に違法性があるかどうかにかかわります。

違法な内容が含まれていれば、法的にも削除する必要性がありますが、違法な内容が含まれていなければ削除に応じる必要はないのです。

レビューが率直な感想にすぎない場合であっても、必ずしも違法にならないとか限りません。実際に度を超えた内容になっているかどうかについては、社会通念に照らして客観的に判断されるので、自分では問題がない表現方法だと考えていても、一般的は許される範囲を超えていることもあるからです。

このような判断は、裁判をしないと明らかにならないことです。

そこで、問題を大きくしたくない場合、特にそのレビュー内容にこだわらないのであれば、レビュー記事を削除してしまってもかまいません。

ただし、その場合には、相手方との間で「レビュー内容を削除する代わりに、損害賠償請求もしないし、刑事告訴もしない」という約束を取り付ける必要があります。
そうしないと、こちらはレビュー記事を削除したにもかかわらず、後になって相手から別途売上げ低下についての損害賠償請求をされたり、威力業務妨害罪で刑事告訴されたりするおそれがあるからです。

3. 削除請求に応じない場合どうなるのか

相手方からのレビュー削除請求に応じない場合にはどのようなことが起こるのかについても抑えておく必要があります。

この場合、相手方からはレビュー記事削除を求める仮処分が起こされることが考えられます。
仮処分の申立があると、裁判所から通知が来て、裁判所に出頭するように要請状が届きます。

裁判所に行かないと、相手方に有利に判断されてしまうこともあるので、きちんと裁判所には出頭して自分の意見を言いましょう。
記事削除の仮処分の申立があっても、必ずしも記事削除命令が出るとは限りません。

レビュー記事の内容を裁判所が確認して、実際にその内容に問題があり削除の必要性と緊急性が認められるということになったら削除命令が出ますが、そうでない場合には削除命令が出されずに申立が却下されることもあります。

このように、相手方(弁護士)による警告書の削除請求に従わないと、記事削除請求の仮処分の申立が行われることが普通ですが、必ずしもその請求が認められるわけではないので、自分に言い分があればきちんとその内容を主張することが重要です。

そのためには、こちらの主張と立証をまとめる必要があるので、わからないことがあれば、弁護士に相談すると良いでしょう。

4. 損害賠償が発生するのか

レビュー投稿によって相手のショップから警告状が送られてくる場合、「不当なレビューによって売上げが低下した」「損害が発生しているので、賠償するように」と言って、損害賠償請求が行われることがあります。

たとえば、ショップの売上げが0円になってしまったとしたら、それが数日間続いただけでも数百万円もの損害賠償請求をされてしまうおそれもあります。

このような多額の請求をされても、通常はただちに応じられないことが普通です。そこで、そもそもこのような損害賠償が発生するものかどうかが問題になります。
損害賠償が発生するためには、いくつもの要件を満たす必要があります。

レビューによって売上げ低下が起こったというためには、そもそも、レビュー投稿前に、確実に高い売上げがあったのかが問題になります。そもそも売上げがなかったのなら、レビュー後売上げが0になったとしても、それはレビューのせいだということにはなりません。

また、実際に売上げ低下があったことも必要です。わかりやすく売上げが0になったケースなどでは問題になりませんが、たとえばレビュー前は平均して30万円売れていたものが、レビュー後6日間は20万~25万円になったとしても、実際に売上げ低下があったとみなされるかどうかは難しいところでしょう。

さらに、レビュー投稿によって、売上げが低下したことも必要です(因果関係)。

売上げ低下が、たとえば季節やはやりの移り変わりなどの別原因によって起こっている可能性もあり、そのような場合にはレビューによる売上げ減少があったとはみなされないので、損害賠償は成立しません。

このように、レビュー投稿によって損害賠償が成立するためには、いくつもの要件を満たす必要がありますし、たとえ損害が発生したとしても、相手方の言い分通りの金額になるとは限らず、各種の要因によって減額される可能性があります。

よって、相手方が「売上げが0になったからすべての損害分について、〇〇百万円の損害賠償を求める」と言ってきても、これに応じる必要はありません。

この場合、まず、記事削除に応じることによって、損害賠償を取り下げてもらえるなら、そのような内容の示談をすることによって、問題をまとめて解決してしまう方法がおすすめです。

もし相手方が強硬に損害賠償請求にこだわっており、その方法による解決ができない場合、本当に損害が発生しているものかどうか、相手にきちんと証明してもらう必要があります。

納得できない場合に相手方の言い分通りに損害賠償請求に応じる必要はありません。相手と損害賠償金額についての交渉をすすめる場合には、自分も弁護士に相談・依頼して対処してもらう方が安心でしょう。

5. 裁判になった場合の対処方法は?

相手から損害賠償請求をされた場合、これに応じないと、損害賠償請求訴訟をされてしまうおそれがあります。
この場合、ある日突然「特別送達」という特殊な郵便で、裁判所から訴状と呼出状が自宅に届いてしまいます。

いきなり裁判が起こされたら、どのように対処すれば良いのかわからないことが普通です。そもそも裁判所に1人で行ってよいものかどうか、無視していたらどうなるのか、弁護士に依頼すべきかどうかなどが問題になります。

まず、訴訟を起こされた場合、1人で裁判所に行くことは可能です。弁護士に手続きを依頼しない場合、裁判所に出頭しないと相手方の言い分をすべて認めた扱いになってしまうので、必ず事前に意見をまとめた答弁書を記載して提出し、当日も裁判所に出頭する必要があります。そうしないと、相手方の意見がすべて通った内容の判決が出てしまい、数百万円もの支払い命令が出てしまうおそれがあるからです。

裁判所からの呼出状を無視していると、こちらの言い分はないものとして判断されるので、相手方の請求内容通りの判決が出ます。そうすると、相手は、その判決に従って、こちらの財産に強制執行することができるようになります。強制執行とは、いわゆる差し押さえ手続のことです。差し押さえの対象となる財産は、債務者名義のすべての財産なので、たとえば預貯金や生命保険、不動産や株券、車などあらゆる資産が対象になります。サラリーマンや公務員などの場合には、給料も差し押さえの対象になりますし、給料差し押さえが起こると、勤務先にも差し押さえが行われていることを知られることになってしまいますので、大変な不利益があります。

このような大変な問題が起こるので、損害賠償請求訴訟が起こされた場合、放置してはいけません。
この場合、自分で対処するより弁護士に手続きを依頼すべきです。

訴訟手続きは非常に複雑で専門的なので、素人が自分で適切に対応することは困難です。必要な時期に必要な主張と立証をしないと有利に進めることが難しいので、そのような判断に長けた弁護士に手続きを任せることが必要になるのです。弁護士に手続きを依頼すると、必要な書類作成や証拠の提出などの必要な手続きはすべて弁護士が行ってくれますし、裁判所にも弁護士が行ってくれるので、自分は裁判所に出頭する必要が無くなります。

よって、相手方から訴訟を起こされた場合には必ずネット問題に強い弁護士を探して手続きを依頼するようにしましょう。そうすれば、相手方の言うとおりに数百万円もの支払いをする必要がなくなります。支払い自体が不要になるケースもありますし、支払いをするとしてもかなりの低額に抑えることができます。

6. 業務妨害罪が成立するか

インターネットレビューによって相手方から警告書が送られてくるとき「威力業務妨害罪(偽計業務妨害罪)が成立する」と記載されていることがあります。

たとえば、先の例のように、「レビュー内容が事実とひと言でも異なっていたら、100%罪が成立する」などと言われて脅されることもあるかも知れません。本当に、率直なレビューを書いただけで業務妨害罪が成立するのかということが問題になります。

威力業務妨害罪や偽計業務妨害罪については、「業務妨害してやろう」という嫌がらせの意図までがなくても、業務妨害が起こるかもしれない行動をとることについての認識があれば、故意があると認められて犯罪が成立する可能性があります。

ただし、業務妨害罪が成立するためには、その行為によって本当に業務妨害が発生すると認められる程度のものかということが問題になります。

単に率直に「不良品が送られてきた」と書かれているだけのレビュー投稿の場合、これが客観的に業務妨害行為だと評価される可能性はほとんどありません。
「品違いだった」「連絡が取りづらくて困った」なども同様です。

これを超えて、明らかに相手の業務を妨害するような内容、たとえば「いつも不良品が送られてきて信用出来ない」「連絡がまったくとれずに放置されて泣き寝入りせざるを得なくなった(事実と異なる記載)」などと記載した場合には、偽計業務妨害罪などが成立する可能性があります。

このように、単に率直にレビュー投稿しただけで業務妨害罪が成立する可能性はかなり低いです。

具体的なレビュー投稿について、犯罪行為が成立するかどうかについては、弁護士が判断する方が確実ですので、心配な人は、1度ネットに強い弁護士を探して本当にそのレビュー投稿で業務妨害罪が成立するのかどうか、相談してアドバイスをもらうと良いでしょう。

まとめ

今回は、率直にインターネットレビューを書いただけで相手方のショップや顧問弁護士から「レビューは誹謗中傷、威力業務妨害行為である」と主張されて記事削除を求められた場合の対処方法を解説しました。この場合、記事削除するのと引き替えに損害賠償請求や刑事告訴を取り下げてもらえるなら、その内容で示談する方法があります。

争う場合には、相手から記事削除の仮処分請求、売上げ低下の損害賠償請求、業務妨害罪にもとづく刑事告訴などが行われる可能性があります。

これらの訴訟手続きが起こってしまうと、自分で対処することは困難ですので、ネット問題に強い弁護士に依頼して対処してもらうことが大切です。
今回の記事を参考にして、レビュー問題が起こった場合にも賢く対処して、不利益を被らないようにしましょう。

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