ネット誹謗中傷の犯人特定・発信者情報開示の全手順【入門編】

犯人特定

インターネットを利用していると、見も知らない人から誹謗中傷を受けることがあります。

この場合、誹謗中傷の書き込みが残った状態になっていると、それを見た人に悪い印象を抱かれたり誤解されたりするので非常に不都合があります。

そこで、中傷の書き込みを削除してもらう必要があります。また、誰が書き込みをしたのかわからない場合には、犯人を特定する必要もあります。

この場合、どのような手続きを利用すると削除や犯人特定をすることが出来るのでしょうか?

そこで今回は、ネット誹謗中傷を受けた場合の削除依頼や犯人特定方法について解説します。

1.ネット誹謗中傷を受けたら削除の必要がある

インターネットは日常生活にすっかりなじんでいます。SNS(Twitter、Facebook、インスタグラム)などを利用している人も多いでしょう。しかし、このようなサイトを利用していると、誹謗中傷を受けることがあります。

ネットの場合、相手の顔が見えないという特性があるので、誹謗中傷された場合にも犯人が誰かわからないことが多いです。犯人は、自分が見つからないと、たかを括っているので、好きなことを書いているというパターンがよくあります。

また、全く事実無根の誹謗中傷の書き込みが残っていると、そのことによって社会における自分の評価が下がったり、第三者に不審に思われるなどするので大きな不利益を受けます。
そこで、そのような誹謗中傷記事を削除してもらう必要があります。

ところが、サイト上の記事や投稿の削除はサイト管理者にしかできないので、利用者である自分が勝手に削除することができず、削除方法が問題になります。

2.犯人特定の必要がある

インターネット上で誹謗中傷を受けた場合には、犯人が特定出来ないことが多いです。しかし、被害を受けた場合には、相手に対してきちんと責任をとってもらいたいところです。

そのためには、相手を特定する必要があります。

いくらひどい誹謗中傷がなされていても、書き込んだ相手方がどこの誰かわからないと、損害賠償をすることもできませんし、名誉毀損罪で刑事告訴することなどもできません。

ところが、サイトを見ても通常は匿名で投稿しているので、犯人が誰かはすぐにはわかりません。犯人を特定するには、いくつかのステップが必要になります。

3.削除と犯人特定の流れ

インターネット上でいわれのない誹謗中傷を受けた場合には、書き込まれた記事の削除と書き込んだ犯人特定が必要になります。
これらの手続きはどのようにして行うことが出来るのでしょうか?以下ではその手順をご説明します。

発信者特定フロー

3-1.まずは発信者情報を開示してもらう

インターネット上で誹謗中傷を受けた場合に削除や犯人特定をするためには、まずはサイト管理者に連絡をする必要があります。
このとき、プロバイダ責任制限法という法律を利用する事ができます。

プロバイダ責任制限法では、第4条において、インターネットの書き込みなどによって損害を受けたものは、インターネットサイト管理者に対して発信者情報の開示請求をすることができると定められています。

この法律によって、誹謗中傷を受けた被害者は、サイト管理者に対して書き込んだ犯人のIPアドレスなどの情報開示を請求することができます。
このことを、発信者情報開示請求(裁判外)と言います。

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また、同時に誹謗中傷の書き込みの削除請求もすることができます。このことを送信防止措置依頼(裁判外)といいます。

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サイト管理者がこれらの要求に応じて犯人の書き込みに関するIPアドレスを開示してくれたら、それを使って犯人特定の手続きをすすめられます。
また、削除請求に応じてくれたら、その時点で誹謗中傷記事は消えるので、それ以上の被害拡大を防ぐことができます。

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3-2.任意で開示してくれない場合には仮処分を行う

プロバイダ責任制限法にもとづいて、サイト管理者に対して書き込みのIPアドレス開示や削除請求をしても、サイト管理者が任意に応じてくれないケースがあります。

裁判外の発信者情報開示請求をしても対応がないケースです。

この場合には、サイト管理者に対して仮処分という裁判手続きを行う必要があります。

必要な資料を提出して発信者情報開示の仮処分が認められたら、裁判所からサイト管理者に対して誹謗中傷記事の削除命令と、発信者情報の開示命令が出されます。
誹謗中傷記事はこの時点で削除されるので、後は犯人を特定する手続きが残ることになります。

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3-3.開示された情報からプロバイダを特定する

サイト管理者から犯人に関するIPアドレスが開示されたら、これを利用して犯人が利用しているプロバイダを特定することができます。

IPアドレスがあると、プロバイダの特定自体は簡単にできます。ネットに強い弁護士事務所などに依頼すれば、即時に解析してくれるでしょう。

3-4.プロバイダに対して情報開示請求をする

IPアドレスから犯人が利用しているプロバイダが特定できたら、そのプロバイダに連絡を入れて、犯人の住所や氏名、メールアドレス等の情報開示を求めます。
この情報開示請求も、プロバイダ責任制限法第4条にもとづいてすることができます。

プロバイダが情報開示請求に任意に応じてくれて、犯人に関する情報を開示してくれたら、犯人の氏名や住所、メールアドレスなどがわかります。

ただ、犯人はプロバイダにとって顧客です。プロバイダは顧客の個人情報保護などの必要性もあることから、任意の情報開示を請求しても応じてくれないことが多いです。

この場合には、プロバイダに対して発信者情報開示請求の訴訟を提起する必要があります。

ここで必要な主張や立証をしてこちらの言い分が認められたら、裁判所からプロバイダに対して情報開示命令を出してもらえます。
訴訟を起こす場合には、判決までにどうしても3ヶ月~6ヶ月程度はかかってしまいます。

ただ、判決が出たら、通常プロバイダは判決に従って犯人の情報を開示してくれます。
プロバイダとしても、個人情報保護の必要性があるので、裁判で判決を出してもらった方が情報開示に応じやすいのです。

この場合、具体的には犯人の氏名や住所、メールアドレスが開示されます。
このようにして犯人が特定できたら、後は犯人に対して必要な請求をしていくことになります。

4.犯人特定できた後の対応

プロバイダ責任制限法によって犯人の特定ができたら、犯人に対して、名誉毀損にもとづいて慰謝料請求をすることができます。

まずは犯人の住所に内容証明郵便を利用して慰謝料の請求書を送ると良いでしょう。犯人がこれに応じない場合には、訴訟を起こすことも可能です。

また、誹謗中傷記事が悪質な場合には、警察に被害届を出したり刑事告訴をして、犯人を逮捕して刑事罰を与える手続きをすすめてもらうこともできます。

当事者間で話し合いがまとまることは少ないため、弁護士と相談しながら、弁護士を代理人として立てて、名誉の回復、損害賠償の請求を進めていくことをおすすめします。

5.弁護士費用

プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報請求などをする場合、自分で手続きをするのは難しいので弁護士に依頼することになります。

この場合、費用がどのくらいかかるのかを説明します。

だいたいの相場ですが、

サイト管理者に削除要請をする場合、着手金が10万円~15万円程度かかりますし、報酬金が10万円程度かかります。
裁判を起こして発信者情報の開示請求をする手続では、着手金が15万円~25万円くらいかかりますし、報酬金が20万円程度かかります。
その後慰謝料請求訴訟をしたり刑事告訴をする場合には、別途着手金が20万円くらいがかかりますし、判決で賠償金が認められたらその16%程度が報酬金になります。

今回は、ネット誹謗中傷を受けた場合の犯人特定手続きについて解説しました。
顔の見えないネットの世界ではいわれのない中傷記事が横行しがちです。
この場合もプロバイダ責任制限法を利用すれば、犯人特定はできますので、泣き寝入りせずに犯人を見つけてしっかり権利主張をしましょう。

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