女性アスリートの性的画像問題|日本における被害と対策について

女性アスリートの性的画像被害

陸上女子の選手から相談が寄せられたことで、2020年から話題となっている「女性アスリートの性的画像被害」。

スポーツ選手を性的対象とし、盗撮画像をネット上にアップロードする行為が問題になっています。

当然東京で行われたオリンピックでも問題視され、現在でも様々な対策が講じられています。

また、女子ビーチバレーなどでも大会運営側により、撮影禁止の対策をとったことがニュースにもなりました。

そこで今回は、女性アスリートの性的画像被害の概要や問題点、ユニフォームへの対策などを解説していきたいと思います。

女性アスリートの性的画像被害|スポーツ選手が性的対象に

女性アスリートの性的画像被害は、2020年7月に陸上女子のトップ選手らが日本陸連のアスリート委員会に相談したことで表面化しました。

彼女たちは無断で胸や尻などをアップで撮影される被害に悩まされていたといいます。
しかも、被害はただ性的な写真を撮影されるだけに留まりません。

  • 撮影された写真をアダルトサイトなどに無断転載される
  • 売買取引されている
  • 裸に見えるように加工される
  • 自分の写真に体液をかけたような画像がSNSで送られてくる

上記のような悪質な行為も行われています。

中には、わざわざ赤外線カメラを使って下着を撮影するような人もいます。

ただ真剣に競技に取り組んでいるだけなのに、知らないうちに性的な写真を撮られて悪用されるのは誰だって気分が良いものではありませんよね。

性的画像被害の問題点

女性アスリートの性的画像被害には、様々な問題点があります。
ひとつひとつ見ていきましょう。

選手のパフォーマンス低下

このような被害があると、競技中に「自分も写真を撮られているかもしれない」と意識してしまう選手も多くいるでしょう。

そのため、競技に集中したくとも他に意識を取られてしまうことで、パフォーマンスが低下してしまう可能性があります。

また、悪質な被害を受けて競技から離れる選手や、競技に楽しみを見いだせなくなる選手も出てきています。

社会の論調

「露出の高いユニフォームを着ている方が悪い」
「女子選手が露出を減らせばいい」
「露出がなかったら誰が女子スポーツを見るんだ」

上記のように、世間ではこの被害を盗撮者側の問題ではなく、女性アスリート自身の問題であると言う人もいます。

しかし、言うまでもなく問題があるのは盗撮している側の人間であり、女性アスリートに責任を押し付けるのは間違いです。

また、露出の少ないユニフォームにするのは、風の抵抗を受けにくい・走りやすいといった競技性を重視した正当な理由もあります。

しかし、女性アスリートへの批判の声があることで、被害に遭っている人が声をあげにくい状況ができてしまっているのです。

被害の拡大

性的画像被害は、陸上女子だけの問題ではありません

スポーツの中では、女子バレーでも同様の被害が多くあるといいます。

さらに、成人したプロの選手だけでなく全国の中高生にも被害が拡大しており、SNSを通じて盗撮された画像で嫌がらせを受ける子どももいるようです。

このような被害は、メディアが「美人過ぎる○○」というように、スポーツに関係のない容姿を取り上げて報道していることも原因のひとつと考えられています。

不十分な法制度

実は、日本には盗撮を直接取り締まる法制度がありません
そのため、自治体で定められている「迷惑防止条例違反」を理由として取り締まることが多いのが現状です。

しかし、このような条例は自治体が整備していないと使えないに加え、盗撮の定義に競技ユニホームが該当しなかったり罰則が軽かったりして抑止力が弱いといった問題があります。

一方、韓国やフランスなどの海外では性的目的の無断撮影は犯罪とされており、実際に法律に基づいて盗撮者が逮捕された事例もあります。

日本でも盗撮を犯罪とするような法制度を用意し、加害者を抑制する体制を整えることが大切だといえるでしょう。

性的画像被害に向けた意識の向上

女性アスリートの性的画像被害は、注目されるまで当事者以外には認識されにくかった問題でした。

そのため、スポーツ界の中でも盗撮や性的被害に対する意識がまだまだ低い部分もあります。
女性のユニフォーム姿がどのように悪用される可能性があるのか、講習などを通じて知ることが重要となっています。

加えて、選手が自由に服装を選べるような制度にしていくことも必要です。

また、特に未成年者は被害を受けたときに身近な人には言いにくく、相談できる人がいないという問題があります。
そこで、専用の相談窓口をつくるといった対策も必要とされています。

日本における対策と最近の状況

日本では盗撮に対する法制度がまだ十分ではないと先述しました。
しかし、最近では盗撮に向けた対策にも力を入れてきています。

ここからは、最近のニュースも一緒に現在の状況について見ていきましょう。

①被害撲滅に向けた声明の発表

2020年11月13日、日本オリンピック委員会(JOC)は日本中学校体育連盟や全国高等学校体育連盟などの6団体と連名で、女性アスリートの性的画像被害の撲滅に向けた声明を発表しました。

「アスリートの盗撮、写真・動画の悪用、悪質なSNS投稿は卑劣な行為です。」

と書かれたポスターや声明文が、各団体のHPとSNSで公開されています。

また、該当する写真の投稿があったときに、情報提供や通報ができる特設サイトも設置されました。

【参考:アスリートへの写真・動画による性的ハラスメント防止の取り組みについて

②体操女子の写真問題へのユニフォームへの対策・理由

東京オリンピックで注目されたユニフォームの「ユニタード」を知っている人も多いでしょう。

体操女子のドイツチームが身につけた、足首までを覆うボディースーツをつけて注目を浴びました。

これについても「女性アスリートが性的対象にされることへの抗議」のために採用され、スポーツ選手を性的対象で見ようとする写真問題への対策と言えます。

③女性アスリートの性的画像を投稿した人の逮捕

この問題が注目される中、2021年の5月以降には女性アスリートの性的画像をネット上にあげた投稿者が逮捕されるようになっています。

容疑 詳細
2021年5月11日 著作権法違反 テレビ番組の女性アスリートの画像39点をアダルトサイトに無断転載したとして、サイトを運営する自営業の小山幸祐容疑者が逮捕された。
この男性は、今までも性的画像を集めたサイトを運営しており、広告収入で1億円以上稼いでいたという。
6月25日 著作権法違反
名誉毀損
テレビ映像から切り出したアスリートの画像17点をサイトに無断転載したとして、堺市のサイト運営会社員寺田祐三容疑者が逮捕された。
その後、「盗撮エロ画像」などのタイトルで女性アスリートの画像を掲載していたことから、名誉毀損容疑で追送検された。
7月15日 著作権法違反 テレビ番組に映った女性スポーツ選手の画像を性的な目的でアダルトサイトに無断転載したとして、サイトを運営する千葉県鎌ケ谷市の男性・東京都小金井市の男性・中野区の男性が書類送検された。

盗撮罪がないことから、著作権侵害や名誉毀損罪といった方面での逮捕にはなりますが、性的画像の投稿の取り締まりが強化されてきていることがわかります。

④警視庁との連携・情報提供

このような摘発が増えた背景には、JOCによる警視庁への積極的な協力があります。
実際、2021年6月までに約1000件、7月に追加で約300件の被害情報を提供しています。

これによって警視庁はさらに摘発を進める方針をとっており、今後も逮捕者がでる可能性が高いといえるでしょう。

上記の3点以外にも、シンポジウムや研修会によって女性アスリートの性的画像被害の認知を広めたり、危険性を学ぶような機会も設けられたりしてきました。

オリンピック後も対策が強化されていくことを期待されています。

女子ビーチバレーの撮影禁止

以前からJVAによりビーチバレー大会ではカメラ撮影の禁止を行っていました。

ただ、それに加えてスマホ・携帯電話などのでの撮影に制限をかける方向で検討されています。

まとめ

以上、女性アスリートの性的画像被害について解説してきました。

今まではこの被害について、女性アスリートが声をあげたくてもあげられない、取り合ってもらえない状況が続いていました。

しかし、最近では数々の対策や規制が行われるようになり、被害を減らすよう努力されてきています。
今後の各団体の動向にも注目です。

なお、特設サイトへの性的画像の通報・情報提供は誰でもできます。
もし、一般の方でも悪質な投稿を見かけたら、サイトから通報してみてください。
その行動が、被害を減らす第一歩となるかもしれません。

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