5ちゃんねる(5ch.net)の開示請求・通報の全手順|難しい?拒否されるか
2017年10月に「2ちゃんねる」から「5ちゃんねる」に名称が移行され、インターネット上では大変話題になりました。
名前の変更以外、掲示板自体に大きな変更点はないようですが、誹謗中傷投稿や名誉毀損投稿は引き続き被害が多発しており、期間や費用で悩む方も多いようです。
特に最近ではウォッチスレッド(通称ヲチスレ)での開示請求も増えており、成功するケースもあるようです。
今回は、5ちゃんねるへの移行で、削除依頼方法などに変更されたことを中心に解説いたします。「5ちゃんねる」で名誉毀損、誹謗中傷投稿にあった場合にできる削除依頼・通報方法、削除を拒否された場合、開示請求、その難しさ、犯人特定方法を詳しく解説します。
5ちゃんねる削除依頼手順
「5ちゃんねる」の削除依頼方法、また「2ちゃんねる」時代からの変更点や削除依頼の注意点を解説します。
「2ちゃんねる」から「5ちゃんねる」へ|削除依頼の変更点
匿名掲示板の削除依頼をする上で欠かせないのが「削除ガイドライン」です。
これについては、2ちゃんねる時代のものをそのまま移行させているだけですので、特に変更点はありません。
掲示板を利用する上においてのルールも基本的には変わっていません。そのため、通報・削除依頼の点については、これまで通りの認識で大丈夫のようです。
5ちゃんねる削除・通報手順の基本
Step1.ガイドラインに目を通す
削除ガイドラインにしっかりと目を通すことで、削除が実行されるのかについて、ある程度知り得ることができます。
どのような基準で通報した際に、削除されるのかについては実はかなり詳細に記載してあります。
詳しい解説は割愛しますが、重要なポイントとして「(すでに)公開されているもの・情報価値があるもの・公益性が有るもの」は削除されません。
また、以下の通り公的機関や会社などに関する誹謗中傷投稿は、そのまま「放置」される可能性が高いです。
参考URL:削除ガイドライン
Step2-1.メールでお問い合わせ・削除依頼方法
まずメールでの削除依頼方法についてご説明します。
メールで通報した場合、削除依頼の対象となるのは、下記のとおりです。
- ①個人の取り扱いに関するもの
- ②差別・蔑視に関するもの
- ③削除ガイドラインで 特殊な扱い になっている依頼者
- ④警察へ相談中のケース(通報前は除く)
- ⑤裁判により削除命令の判決を受けた当事者のケース
③は、「法人・団体」「個人・一群」「個人・二類」が具体例です。
依頼方法は、meiyokison@5ch.net宛に、下記を送信するだけです。
- ①件名
- ②内容とスレッドURL
- ③レス番号
- ④削除理由
- ⑤理由を根拠づける資料(ある場合のみ)
- ⑥本人確認のための資料を記載・添付
送信後、運営者等によって判断が行われるため、確実に削除が実行されるわけではないので悩ましく難しいところです。
参考:5ちゃんねる削除体制
Step2-2.削除要請フォームでの削除依頼手順
メールだけではなく、「削除要請フォーム」からの申請方法も存在します。
当事者や掲示板を見ていて問題のある発言に気づいた人が通報できるようになっています。
基本的には、こちらの削除依頼フォーム(http://qb5.5ch.net/saku2ch/index2.html)から下記を記入の上「削除依頼をする」ボタンを押すだけです。
- 氏名
- メールアドレス
- 企業名、対象区分などの個人情報
- 掲示板アドレス
- 削除対象アドレス
- 削除理由
メールと削除依頼フォームのどちらにもいえることですが「削除理由」については、明確に記載するようにしてください。
難しい場合でも、どのコメントが、誰の、なんの権利を侵害しているのかについて具体的に通報することで削除してもらえる可能性が高くなります。
通報・削除依頼の注意点|難しい点はあるか
では、通報・削除依頼をする場合の注意点はあるのでしょうか。難しい点はあるのでしょうか。
メールでの削除依頼は個人情報を渡すことになる
メールでの削除依頼についてですが、本人確認のための資料を記載・添付する必要があります。つまり、個人情報を5ちゃんねる運営元に渡る心配です。運転免許証のコピー等をフィリピンの会社に送ること自体に抵抗を覚える人は少なくありません。
メールには異議申し立てがある
無事削除が実行されても「異議申し立て期間」というものが設けられています。これは、問題投稿をした側や他人から、削除に異議を申し立てられるというものです。仮にこれが行われ、主張に理由があると運営側が判断した場合には、問題投稿が復活してしまいます。
削除する側も、慎重に判断しているため、一旦削除したものを復活させることは、滅多にありません。また、異議申し立てをする側も本人確認書類が必要なため、ハードルが高く申請者自体が少ないと想定できます。もっとも、絶対ないとは言い切れませんので、削除後7日間は注意して異議申し立てがないかチェックしてください。仮に復活してしまった場合は、法的手段を検討する必要があります。
削除要請フォームは削除依頼が公開される
次に、通報・削除依頼をしたことがバレてしまう点についてです。この点が難しいと言われる所以です。
メールからの申請では、削除依頼をしたことがバレることはありません。しかし、メールでの依頼対象者に含まれない場合、削除要請フォームからの依頼となります。この場合は、スレッドが作成されるため、削除依頼を誰でも閲覧することが可能です。削除依頼をする場合は、この点について留意しておいてください。
以上が、「5ちゃんねる」における名誉毀損・誹謗中傷投稿の削除依頼手順となります。仮に、これらの方法で削除してもらえない場合には、法的措置に出る必要があります。
5ちゃんねるが認めた弁護士による削除
5ちゃんねるが認めた弁護士による削除方法があります。
具体的には、裁判所にて「削除命令の仮処分を請求」することや「弁護士による削除請求・開示請求」等です。仮処分については、判断が出れば確実に削除してもらえます。
「5チャンネルに強い弁護士」による請求は、弁護士が代理で行ってくれるのでメール申請時のような個人情報が公開される心配もありません。
名誉毀損など正当な理由があれば削除してもらえる可能性が高うため、一度5ちゃんねるが認めた弁護士相談してみることをお勧めします。
5チャンネルが認めた弁護士とは?
- 初回相談無料
- 犯人特定に強い
- 爆サイに強い
5ちゃんねる 開示請求・犯人特定方法
次に、「5ちゃんねる」で問題投稿をした犯人を開示請求し特定する方法をご説明します。
犯人を特定するメリットは?
誹謗中傷などの問題投稿は、「問題投稿が削除されたらそれで解決」とならないことがあります。
一旦レスが削除されても、また同じ犯人が同じ内容について書き込みを行うケースもあります。
これでは、いたちごっこになってしまうため、投稿者を特定し、無責任な行動を控えさせることが大切です。
そのため、誹謗中傷の度合いがひどいケースやプライバシー侵害がある場合は犯人を特定しておく必要があります。
問題投稿の犯人特定方法
では、名誉毀損を行った犯人特定をどのようにして行うのでしょうか。
まず、5ちゃんねるの運営元に、発信者情報の開示を任意で求めます。もっとも、開示は任意では拒否されて基本的に受け付けてくれません。
つまり、下記のような流れで開示請求・特定を行う必要があります。
- 裁判所にIPアドレスの公開請求の「仮処分」を行い、その裁判所の判断を元に5ちゃんねるに請求することになります。
- また、IPアドレスを取得後「プロバイダ側」に「発信者情報の開示請求」を行います。
- これにより、投稿者の氏名や住所などの個人情報を知ることができます。
請求が認められたら、犯人の情報が公開されるため、無事犯人特定です。
犯人特定の際のポイントと注意点
犯人特定の際のポイントについて解説致します。
①証拠の保存
どのような書き込みがあったのかが客観的に認識できるようにしておくことが重要です。
そのため、誹謗中傷などの問題投稿があるページのurlなどを書き留めておくことはもちろん、データとして保存しておいてください。
PCなどでスクリーンショットとして保存しておくのが良いでしょう。
②IPアドレスの保存期間|過ぎると難しい?
IPアドレスの保存期間は3ヶ月程度と言われています。
そのため、誹謗中傷などの被害を受けたら、できるだけ早く行動することが大切です。保存期間が過ぎてしまうと、誰が投稿したか特定が難しくなります。
ただ、5ちゃんねるが認めた弁護士事務所等に削除・特定依頼した場合は3ヶ月を過ぎても対応可能なケースもあるようなので、諦めず一度弁護士にご相談ください。
③仮処分の注意点
基本的に、1つの仮処分で請求できるのは1人のみのため、特定する人数分の仮処分が必要になります。
そのため、何人かに誹謗中傷投稿を受けているというケースでは、その数の分だけ犯人特定の手続きが必要になります。
全員を特定するのは大変ですので、基本的には「主犯を特定」して、責任を追及するという形になるということも理解しておきましょう。
④費用がかかる
5chの開示請求などで最も大きなデメリットは、弁護士に依頼した場合、費用が発生するということです。
ただ。自分で削除の対応をして拒否された場合などは、弁護士依頼が必須と言えます。
よくある質問
2ch・5chの名誉毀損・誹謗中傷の弁護士相談のメリット
「犯人も見つけ出したい」という場合は、これについても裁判手続きが必要になります。このような場合、自分で対処を行うよりも、弁護士の方がスムーズに対処できるケースの方が多いでしょう。犯人特定がスムーズなのが、弁護士相談するメリットです。
削除依頼が実行されなかった場合には、弁護士に依頼することで解決できるケースがあります。インターネット上の誹謗中傷やプライバシー侵害は、すぐに拡散してしまいます。
できるだけ早めにお近くの弁護士事務所や5ちゃんねる運営元が認めた弁護士にご相談ください。
5chは、自分でも削除請求できる?
5chでは、自分で削除依頼をすることも可能ですが、削除依頼は思っている以上にやることが多く、一度依頼をしても深刻ではないと判断されると、削除されないこともあります。このような場合、確実に削除してもらうためには、法律の力が必要です。
法律に基づいて、違法な書き込みであることを主張することで、弁護士が任意削除を依頼すれば実行してもらえる可能性は高くなるからです。
また、仮処分の申し立てを行い、判断が下されれば、削除は実行されます。もちろん、申し立て自体は自分でも行えますが、開示請求や裁判手続きを1人で行うのは大変です。