X(旧Twitter)のなりすましの特定方法やアカウント削除方法

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X(旧Twitter)なりすまし」やなりすまし対策などという言葉を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

特に芸能人やブロガーなどの有名人はもちろん、一般人もいじめなどの被害でなりすまし被害に遭っているようです。

なりすまし犯があらわれると、放置していては危険です。本人になりすまし、悪質なダイレクトメッセージを友達に送りつけている可能性もあります。ひどい場合には、刑法上の犯罪が成立するケースも。

今回は、見分け方が難しい「Xのなりすまし」被害に遭った場合の対策、報告、犯人特定方法、なりすましを警察に通報すると罪となるのか、削除されない場合、また法的措置について解説します。

X(旧Twitter)のなりすましとは

「X(旧Twitter)のなりすまし」とは、有名人・一般人を問わず、本人のアカウントの内容に合わせたコピーアカウントを作成したり、画像を勝手に使用して本人アカウントに誤認させる目的のあるTwitterアカウントを作成することを指します。

一般人の場合は、ストーカーや知人、大学・職場の友達であることが多く、下記のような行動をします。

  • 勝手に人のプリクラ写真やFacebookの写真等を流用して自分のプロフィール画像に設定
  • 本人のふりをしてダイレクトメッセージを送信する
  • 実名と、住所、連絡先などをTwitter上に勝手に掲載
  • 元AV女優と同一人物などと、虚偽の情報をツイートする
  • だれかを誹謗中傷するツィートをする

X(旧Twitter)の罪とは?

Twitterでなりすましを行った場合、以下のような罪に問われる可能性があります。

偽計業務妨害罪

他人になりすまして不正な情報を流したりすれば、企業や個人の名誉を傷つけ、業務を妨害したと見なされる可能性があります。

名誉毀損罪

なりすまして誹謗中傷する内容を投稿した場合、相手の名誉を傷つけたとして名誉毀損罪に問われるリスクがあります。

不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反

他人のアカウントを不正に乗っ取る行為は、不正アクセス行為として処罰の対象となります。

著作権法違反

著作物を無断で利用した場合は、著作権法違反となる可能性があります。

なりすましには様々な罪状が考えられますので、軽々に行うべきではありません。場合によっては、刑事罰や損害賠償請求を受ける可能性もあります。合法的に行動することが重要です。

X(旧Twitter)なりすまし犯の特定方法と法的措置

X(旧Twitter)なりすましの犯人特定と慰謝料請求の流れ

犯人特定・犯人身バレのための法的措置は、以下のステップで進みます。

  1. X(旧 ツイッター)社になりすまし犯の「IPアドレスの開示」を求める
  2. X(旧 ツイッター)社に拒絶された場合、IPアドレス開示の仮処分の訴訟を提起(民事保全法23条2項)
  3. プロバイダに犯人を特定できる発信者情報の開示請求も同時に行う
  4. 仮処分・プロバイダによる開示が行われた場合、名誉毀損にもとづく損害賠償請求等の金銭的賠償で被害の回復を実施

これらの法的措置を自分ですることは難しいので、通常は弁護士に頼むことになります。

このように、犯人を特定するのはかなり大変です。訴訟を起こすと費用もかかりますし、すべての手続きで犯人が判明するまでに6ヶ月程度がかかります。

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X(旧Twitter)なりすましのアカウント削除方法

「X(旧Twitter)なりすまし」被害に遭ったときの対処法を法的措置の前にご説明します。

STEP1:「X(旧Twitter)なりすまし」されていないかチェックする。

まず、「X(旧Twitter)なりすまし」されていないかチェックをする必要がありますが、「X(旧Twitter)なりすまし」を見つける方法は簡単です。

自分の名前で検索をかけるだけで、なりすましアカウントがあるかどうかを確認できますので、まずは実践してください。

また、被害に遭わないようにするためには、定期的になりすまされていないかどうかをチェックすることも大切です。

自分の名前を検索する行為を「エゴサーチ」と呼ばれており、次の記事にやり方を解説にしていますので、参考にしてください。

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STEP2:X(旧Twitter)の運営元に報告・通報で削除する

次に、「X(旧Twitter)なりすまし」を見つけてしまった場合の対処法です。一番最初にすべきことは、X(旧Twitter)の運営元に通報することです。通報することで、なりすましのアカウントを削除してもらうことができます。

報告方法は次の通りになります。

  1. ツイートの「歯車マーク」から「報告」へ
  2. 「なりすましされています。」を選択

なりすまし以外も「乗っ取り・自傷行為・スパム」なども報告の対象となっています。

下記から、通報用のメールフォームにアクセスできます。受理されれば、なりすましアカウントが凍結されます。

https://help.twitter.com/forms/impersonation

STEP3:フォロワーや友達に連絡する

フォロワーや友達にまず報告することが大切です。

というのも、友達が「なりすまし犯」にダイレクトメッセージを送信され、嫌がらせ・詐欺被害などに遭うこともあるからです。

X(旧Twitter)で「私のなりすましがいます。注意してください。」と報告後、Facebookや他のSNSでも報告すべきです。

下記内容をスクリーンショットなどで撮って知らせましょう。

  • なりすましのID/ユーザー名
  • 実際のツイート画像やプロフの画像

なりすましアカウントは、特に「本人と誤認させようとする目的」を持っているので、見分け方が難しくどれが本人か判断しにくいことがあります。フォロワーや友達には、わかりやすく報告することが大切です。

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X(旧Twitter)なりすまし被害の判例

Martello da Giudice
下記事案では、2017年9月に「人権侵害にあたる」と仮処分申請後、2017年10月には「なりすまし行為が人格権侵害に当たる」と裁判所が認めています。ご参考ください。

X(旧Twitter)なりすまし被害を受けていた女性が、X(旧Twitter)社を相手にアカウント削除を求めていた仮処分をさいたま地裁に申請し、認められました。ツィート単位で削除されるケースがありましたが、アカウント削除自体の仮処分がでたので、X(旧Twitter)なりすまし被害が横行している現在において、「なりすまし被害を救済する」画期的な判断と評価されています。出典元:<なりすまし>全削除命令…X(旧 ツイッター)社に さいたま地裁(毎日新聞)

X(旧Twitter)なりすましで警察逮捕・罪になる可能性

「X(旧Twitter)なりすまし」でサイバー警察が動き、刑法上の犯罪・法的措置が成立することもあります。

被害者が業務妨害と名誉毀損とで被害届の提出を行い、被害届が受理されたら、処罰されます。

例えば、電話番号やメールアドレスをばらまき、性的な内容を連想させるようなメッセージを複数人に送りつけたという場合は、名誉毀損罪(刑法230条)が成立する可能性があります。

名誉毀損罪は「3年以下の懲役若しくは禁錮、又は50万円以下の罰金」が規定しており、罪の重い犯罪です。

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これ以外にも、以下のような罪が成立する場合があります

  • 「あいつは馬鹿だ」など中傷的事実をあなたになりすましてツイートした場合、侮辱罪(同法231条)が成立
  • 詐欺広告の場合は、電子使用機器詐欺罪(同法246条の2)が成立
  • 企業がなりすましツイートで損害を受けた場合には、業務妨害罪(同法233条)や信用毀損罪(同法233条)が成立

単なるいたずら目的では済まされないこともあるので、安易になりすましを行わないようにしましょう。また、被害に遭った方は、場合によってはサイバー警察に報告、法的措置をした方が良いでしょう。

一般人以外のX(旧Twitter)なりすまし被害事例

一概に「なりすまし」と言っても、単なる嫌がらせだけはなく、内容は多岐に渡ります。

小林麻央さんの訃報を伝える弁護士のなりすましツイート

最近、社会を騒がせたなりすましツィートでは、小林麻央さんが「亡くなられた」というツィートが、どのマスコミより先に、法律事務所の偽アカウントから行われました。

内容は、「私の姪の小林麻央、先ほど亡くなられたとの第一報」とツィートしました。多くのツィッターユーザーは、法律事務所アカウントが公式アカウントのように作られていたため、見分け方が難しく偽アカウントと気づかずに、様々な意見と共に一気に拡散する自体になりました。

翌日の早朝より、弁護士事務所には多数の問い合わせがなり、法律事務所の業務に支障がでるなどの被害が発生する自体となりました。このアカウントは、通報フォームにより凍結されました。

棋士・藤井聡太四段のなりすましが横行

藤井聡太四段は、X(旧Twitter)自体を行っていないということから、アクセスを稼ぎたいという典型的ななりすまし被害といえるでしょう。

  • 連勝記録は途絶えましたが、これからも頑張っていきたいです
  • 俺に勝ったくらいでいい気になりやがって絶対次は勝ってみせる

といった内容で「なりすまし被害」に巻き込まれました。

レイバンの安売り広告

レイバンの安売り広告スパムなどが有名ですが、高級商品を安く宣伝して、お金を騙しとるなりすましがいます。

友達のふりをして高級商品の激安サイトなどへダイレクトメッセージを通して誘導し、商品を購入させます。

しかし商品は送られてくることはなく後日詐欺の手口であった事に気づきます。

これ以外にも、有料サイトへの勧誘、個人情報が盗まれる、周囲に暴言を吐いて信用を貶める、最終的に乗っ取り被害にあう、など被害はさまざまです。

削除されない!X(旧Twitter)に強い弁護士に相談・依頼しよう

最後に、「X(旧Twitter)なりすまし」被害を弁護士に相談・報告・依頼するメリットを解説しておきます。

X(旧Twitter)に強い弁護士なら削除されないケースで「犯人を特定」することが可能な場合があります。

サイバー警察の動きが鈍い・対応が悪い場合、弁護士に犯人を特定してもらわないとサイバー警察が動かない可能性があります。

嫌がらせ目的で行われている場合は、友達などの可能性が高いので、ある程度目星がつけられますが、フィッシング詐欺などの場合は自分で探すことは極めて困難で削除されないケースも多いです。

次に、弁護士に依頼する場合は、民事訴訟で被害の回復ができることもメリットの1つです。

誹謗中傷などで傷ついてしまった気持ちを回復することは難しいかもしれません。しかし、犯人に金銭的賠償をさせることで幾分かマシになるかもしれません。法的処置ができるということはメリットが大きいと思います。

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削除代行業者に依頼する場合の注意点

ネット上には、一般人向けの「インターネットのトラブルを解決できます!」という業者が幾つも存在します。

ただしネットトラブルを解決にあたり、交渉の伴う削除代行は「非弁行為」に当たる可能性があり、弁護士法に違反します。

そのため、ネットトラブルを解決するのは弁護士に依頼すべきです。最近では、インターネットの問題に詳しい弁護士事務所も存在します。専門家はいろんなケースを見ているため、個別ケースに応じた適切な対処をしてくれるはずです。

このように、一般人が弁護士に相談するのにはメリットがあります。「自分だけでは対処できない。」「犯人にどうしても償わせたい。」という場合は、弁護士に相談してください。法的手段をとる場合は、解決まで時間がかかることもあるため、早めの対処が肝心です。

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本記事はネット誹謗中傷弁護士相談Cafeを運営するエファタ株式会社の編集部が執筆・監修を行いました。
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